I Want What I Want

世界が影で溢れていたら
僕は一片の光を探していただろうか

世界が嘘で溢れていたら
僕は縮こまった真実を探していただろうか

世界が夏で溢れていたら
僕は溶けかけた冬を探していただろうか

世界が時で溢れていたら
僕は1ダースの永遠を探していただろうか

ここにないものをどうして探せよう
今あるものを見つめもせずに
When She Blinks

君の目を通して世界を見ていたい
君の喜びを同じ快味を知りたい
ただ一つの正解を解いて
今以上を捨てて

この部屋を抜け出したそうに窓辺に佇む
風が淀んだ部屋でずっと星を眺めているまま
延々と続く答え合わせに途方にくれたなら
この部屋には腐りかけた言葉しかないと気づいたなら

窓辺に座りながら星を眺めてる
窓辺にもたれながら風を感じている
窓の向こうを見つめたまま
この部屋で同じ毎日を繰り返す

The polar star would tell us way back home

遥か先の道しるべが僕らを導く
永遠の光に眩んで捨ててきた光
その瞳に映る星は僕らをどこへ導く
かつての光だけを頼りにしてきた報いを感じてる

君の目を通して世界を見ていたい
君の悲しみを同じ寂しみを知りたい
ただ一つの正解を解いて
今以上を捨てて

目を擦りながら窓の外を眺めていた
理由もなくこの部屋に留まろうとしていた
ただ時間だけが過ぎて空が白けていた
このまま微睡み横たわればきっと楽になれていた

いつでも飛び出して行ける
いつでも全てを捨てることができる
それを知りながら今でも
借り物の部屋から抜け出せずにいる

You’re obviously unconscious, flopping like a rag doll

不変の光を信奉して目を眩ませる
星影に照らされる翳りゆく顔
動けないまま自分の言葉を無くしたかのように
ほつれた口は誰かが決めた言葉を喋り続ける

君の目を通して世界を見ていたい
君の怒りを同じ憎しみを知りたい
ただ一つの正解を解いて
今以上を捨てて

この部屋から離れよう
夜風に吹かれていよう
新たな星を指針にして
今からでも手を取り合って

君の目を通して世界を見ていたい
君の目線を同じ色味を知りたい
ただ一つの正解を捨てて
ここにない世界を夢見て

いつかあの部屋を思い出す時
かつての光から抜け出した時
やっと僕らが目を開いた時
初めて互いの瞳を識る​​​​​​​
Timing

タイミングが少しずれていたら
僕は身を切り裂く葛藤の果てに
戦場で誰かを撃ち殺していたのかもしれない

タイミングが少しずれていたら
僕は覇権を握ろうと
数多の人を掌握していたのかもしれない

タイミングが少しずれていたら
僕は手付かずの自然に
涙を流しながら祈っていたのかもしれない

タイミングが少しずれていたら
僕は目も眩むような星の間を
平泳ぎでもしながら漂っているのかもしれない

タイミングが少しずれていたら
僕はこの地球の最期の日を
ただただ静かに眺めているのかもしれない

タイミングが少しずれていたら
僕は
僕じゃなかったのかもしれない

だから
僕には誰かのことが
僕のことのように思える

タイミングが少しずれていたら
僕は僕じゃなくて
あなただったのかもしれない
Shipwreck

言葉が欲しい
本当の言葉が欲しい

それは

行き先を告げる羅針盤
帰る場所を知らせる灯台

言葉が欲しい
本当の言葉が欲しい

それは

荒波を抜ける舵輪
風を受ける白帆

言葉が欲しい
本当の言葉が欲しい

それは

流されないための錨
結びつけるための縄

言葉を知りたい
本当の言葉を知りたい

どこまでも続く海を渡るために
The Light Within Us

今にも泣き出しそうな顔を隠して歩き続けた
このまま虹の麓に辿り着けると信じ込んだまま

さあ 俯いていてもいい
誰のものでもない
未来を見据えて

さあ 泣いていてもいい
涙に滲む景色から
逃げないで 

今まであまりにも重い荷物を僕らは背負い続けた
遥かに続くこの道を戻ることも許されないまま

さあ 何も持たなくていい
その手に宿る暖かさを
思い出せば

さあ 何も探さなくていい
自らに灯る光を
見出せば
Kowloon

曇り切ったショーウインドウ
ひび割れたこの街の
くすみきったポスターには
聞き飽きたストーリーが

懐かしい声がどこかで囁いた
聞き逃してしまう
愛した声でさえ 

色あせた街が微笑みかける
 あてもなく歩く自分を誘うように
似たようなマネキンが並ぶ道には
未来を謳う言葉が溢れかえる

モノクロのロードムービー
転がった文字
散らかるダンスフロア
気に入っていた小説
憧れていたあの一節
どこへ行けばいい?
まだ探し続けてる
荒涼とした景色
ここで
今も

執われた理想は時に脆く時に儚く
唐突にエンドロールを突きつける
受け入れがたいラストシーンと共に
長い幕が閉じる寂寥を残して

誰もいない街
僕はここにいる
誰かの人生を生きながら
僕はここに 

影を落とす月
頬を撫でる風
静かに消えた
ネオンサイン

色あせた街が朝日に晒される度に
何かが壊れることを望んでいた
繰り返される日々を見つめる度に
慣れてしまった街を包む赤い斜陽

失った時を悔いることはやめた
鏡の先の自分を待つことも
再び広がる夜を前にして
ひび割れた街の空を仰いだ
On Hot Bricks

不意に思い出す
遠く響く二つの声

望むままに広げる景色
消えない色で塗りつぶしていく
古びた夜を積み重ねたまま

ただ歩いていた
痛みを忘れて

今 邂逅の果てに
潜む瓜二つの気配
まだ響く声が
俺をそっと呼び続ける

今 邂逅の果てに
潜む瓜二つの気配
まだ響く声が
俺をそっと目覚めさせる

手に入れたはずの安寧は
静かにうねり続ける波間に
消えていった

数える程の確かな言葉
今は全てが嘘に聞こえる
誰かの声が時代を変える

ただ歩いていたい
言葉を忘れて

今 邂逅の果てに
潜む瓜二つの気配
まだ響く声が
俺をそっと奮い立たせる

今 邂逅の果てに
潜む瓜二つの気配
まだ響く声が
俺をそっと慈しませる

失ったはずの日常は
静かにうねり続ける波間に
光り始めた
When She Blinks

そっと振り向いて
消える前に

少しほころんだ
ほほ笑みを最後に

ずっと目を塞いで
手を繋いでいた

辛うじて光り輝く
星を求めて

物憂げな瞳には一つも映らない
消えかけの星
瞬き

もう 目を開いて
映る影を抱きながら

一人涙を流して

「もう離れよう」

そっと呟いて
Wreck

目覚めたら泳いでいた

たくさんの人が泳いでいた

泳ぎを止めて周りの人に尋ねた

「ここはどこだ?なぜ泳いでるんだ?どこに向かっている?」

答えが返されることは無かった

誰一人見向きもしなかった

誰も止まろうとしなかった

その時気がついた

足に重りがついていた

僕は沈み始めていた

周りの人たちも足に重りがついていた

僕は重りがついていることに気付いてしまった

僕は再び泳ぐことはしなかった

僕は重りに身をまかせて沈んだ

僕は水面を臨みながら沈んだ

僕は海底に身を横たえた

息は続いている

僕は重りをつけて泳ぎ続ける人たちを見ている

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